羽田健太郎さんの死亡記事をみかけました。
こんなに有名なひとですが私の記憶に残る曲は、宇宙海賊キャプテンハーロックのサントラの「愛」のピアノただ一曲です。舞い散る落ち葉を、音で表したらきっとこんなメロディになるだろう、、、そう思える音は、安全な地球で暮らした方がいい、と、地球の孤児院に預けられたハーロックさんの親友の忘れ形見のまゆちゃんの、寂しさも憧れもみんな詰め込まれたものでした。ピアノの好きな友人が音を聞き取って綺麗に弾いてくれたそのメロディの美しさと、映像をすっとイメージさせる力は、私と音楽の最初の出会いでもありました。
最初、と言っても、こどもの時はヤマハのオルガン教室に通っていたし、中学の時はブラスバンドに所属してクラリネットを吹いていたけれども、技術としての音。知識としての音が、心躍らせてくれる生きたものとしてすう〜っと胸に飛び込んできたのです。
それが、今の音楽の聴き方に繋がっています。そういう意味では、羽田さんの音は、私を音楽の世界に繋いでくれた貴重なものだったのだろうと思います。
彼の地でも、願わくば、あの美しい旋律を響き渡らせてくれていたら、いつか私が彼の地に訪れた時に、こころ救われるかもしれない。そんなことをふと思いました。
ご冥福をお祈りします。
元記事です。
題名のない音楽会」司会の羽田健太郎さん死去 [ 06月04日 17時05分 ] 夕刊フジ
テレビの「題名のない音楽会21」の司会で知られる作編曲家でピアニストの羽田健太郎(はねだ・けんたろう)さんが2日午後11時53分、肝細胞がんのため、東京都新宿区の病院で死去した。58歳。東京都出身。葬儀・告別式は7日午前10時から東京都港区元麻布1の6の21、麻布山善福寺。喪主は妻、幸子(さちこ)さん。
桐朋学園大学在学中から頭角を現し、卒業と同時にスタジオミュージシャンとして歌謡曲やポップスのレコーディングに参加した。テレビドラマや映画のテーマ曲も手掛け、代表作にドラマ「渡る世間は鬼ばかり」やアニメ「超時空要塞マクロス」、映画「復活の日」などがある。
「ニュースステーション」などテレビ番組の出演も多く、2000年4月から「題名のない音楽会21」の司会を務めていた。体調を崩し、5月中旬から入院していたという。