私の履く靴はたいていはヴィクトリアズシークレットの通販です。
なんとかの大足なのか、全身にロックをまとっても足元はクレメンタインで、履けるものを履くしかない日々から逃れられません。
そんな私が唯一所有するヴィクトリアズシークレットよりちょっとだけきちんとしたブランド物のパンプスで、この度の東京出張に出かけました。
グレートバケーションツアーグッズに買う行列に、トレンチコートとパンプスのキャリアウーマンのミスマッチを愉快に演じたわけです。
興味深いことにこの靴は、なんと私に美しく歩く歩き方を指定するのです!
ファッションショーのモデルさんのように歩きなさい!と。
靴は楽ならいい!という私には、軽いカルチャーショックでした。
靴として美しくあればいいのではなくて、履く人が美しくあってこそ!と考えるデザイナーまたは職人の「意志」に、工房からはるか離れた場所で触れる。・・・そうなると靴はモノであると同時に手紙でもあるようですね。
もっとも、私の甘やかされた足はいつまでもパンプスとともに美しくはいられずに、帰路は普段のフラットシューズに履き替えたというオチがつくのでした。