以前に読んだ
『ヒロシマ、60年の記憶』と言う本の著者近藤紘子さんのお父様である、谷本清牧師が世界的にPTSDの概念が普及するベトナム戦争よりはるか昔に原爆が人の心に及ぼした影響を調査したものが
Yahoo!ニュースー毎日新聞ー<広島原爆>ー投下三年後、被爆者に発のPTSD調査によると見つかったそうです。
心の被害、は、先日広島の地を踏んだときに、ふとまだ、残っているのを整然とした町並みの中に感じたのですが、それを、見つめて記録(しかもプレスコードで見張られた時代に!)していた人がいるのだと言います。アメリカで原爆の被害を今のように航空機の発達していない時代に講演旅行するときの資料として17〜73歳の男女を対象に聞き取り調査を行い、
心理的影響に関する質問は「ごう音を聞いた時、何を想像するか」「マグネシウムの様な光線を見ての心理状態は」「地震を受けて原爆を連想するか」の3問。約7割の36人が何らかの影響を受けていた。
ごう音では「飛行機のごう音を聞くと、耳を覆いたくなりどこかに隠れようとする」「何万の人が折り重なって死せる状態を思い起こし、涙をもよおす」「直後の苦しみを連想し、死者の霊を祈る」などの記述があった。光線では「言葉に表すことのできない恐ろしさ、死の恐怖をひしひしと感じる」「息の詰まる胸の押しつぶされそうな感じ、子どもの死を思い出して悲しい」。地震では「家の下敷きになり火災が起きて焼死することを思う」「原爆直後を思い出し、恐怖心が起こる」などの回答があった
という結果をまとめたものだそうです。
人にこころが有り、人に希望がある。それゆえに生まれる憎しみがあり恨みがある。
そのことを、娘さんであった近藤紘子さんは父から教えられても中々にその恨みから自由にはなれなかったと言います。我が子にも伝わらない想いを世界中に伝えるために、実情を知ろうとした人がいる。希望、は、こうして育てられてきたのだ、と、暑い夏を前に改めて想った記事でした。