TERUちゃんの、思い出を誘う少しザラッとした声。
そして、その後ろで、
雨だれの音が似合いそうなバッハのソナタのように、
淡々と、同時によどみなく響くギターのメロディ。
ただ、続いている、と言うことに心が温かくなっていく。
バッハというと、Gさんにはまる前に、
エンドレスで聴いてたマタイ受難曲。
(これがカールリヒターの重たいもの)
高らかに歌い上げられる主旋律の後ろに、
高く、そして低くつぶやくように響くさまざまな音を拾うことのなかに、
自分の気持ちが少しでもフラットになることを祈った日々。
バッハを聴いてるときは、一人で生きてると思ってた。
でも、つづれ織りを聴いているとき、
この曲を歌うアーチストさんを思い、友人を思う。
ちっとも一人じゃあなかったんだよね。実はずっと。